住宅の修理などに関するトラブルにご注意ください
住宅修理などに関し、「保険が使える」と言って勧誘する業者とのトラブルが増加しています。
このような勧誘については、住宅の修理を業者と契約する前に、ご契約している損害保険会社または損害保険代理店へご相談ください。
自然災害による住宅の損害については、多くの場合、加入しているすまいの保険(火災保険、地震保険等)で補償されます。
しかしながら、自然の消耗もしくは劣化または性質によるさびなどによって生じた損害はお支払いの対象とはなりません。
損害保険会社や代理店へ連絡する前に、問題のある住宅修理業者や保険金請求代行業者(報酬金は支払われた保険金で対応できると勧誘をしてくる業者)と契約してしまうと、保険金が支払われずに修理代金を自己負担することになったり、解約しようとすると高額な解約手数料を要求されるなどのトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
トラブルの特徴や、具体的なトラブル事例は次のとおりです。
なお、全国の消費生活センターなどでも、相談を受け付けています。
〈トラブル事例1〉住宅修理に関するトラブル
数日前、災害を調査している機関を名乗った電話があり「負担額なく屋根の修理ができる」と言われたので自宅に来てもらった。自宅に来た業者は、「大雪の影響で屋根の樋がずれている。費用は保険会社から出るのであなたの負担はない。保険会社との交渉はすべて業者が行う」と言われたので、負担額がなくできればよいと思い契約書に印鑑を捺した。
書面はすべて業者が持ち帰ったので手元にない。契約書が手元にないうえ「当社で工事をしなかった場合は、保険金の4割を支払ってもらう」と言われており不安だ。解約したい。
(2018年受付 80歳代 男性 関東地方)出所:国民生活センター相談事例をもとに再構成
〈トラブル事例2〉保険金請求代行業者に関するトラブルの例
インターネットで、「保険金請求を行う際に必要な、災害での被害状況説明のお手伝いを行っています」と書かれたサイトを見つけ、連絡を取った。後日、事業者が自宅に来訪し、「火災保険で外壁、雨樋、ベランダの手すりの修理ができる。申請の手伝いをするが、完全成功報酬型で、保険金が支払われた時にのみ保険金の30%を請求する」という説明を受けて契約をした。その後保険金が100万円下りたので、住宅メーカーに修理を依頼したところ、70万円では修理できないといわれてしまった。
100万円の保険金に対して、30万円の報酬は高額過ぎるのではないか。
(2020年受付 40歳代 男性 関東地方)出所:国民生活センター相談事例をもとに再構成